小田急「赤い1000形」復活！箱根登山線に再び彩りを／Odakyu’s “Red 1000 Series” Returns! A Splash of Color on the Hakone Tozan Line

-

小田急「赤い1000形」復活！箱根登山線に再び彩りを

2025年11月27日、小田急電鉄は箱根登山線（小田原～箱根湯本間）にて、鮮やかな赤い車体が特徴の「赤い1000形」車両の運行を再開します。かつて観光客の目印として親しまれたこの特別塗装車両が、約3年ぶりに復活。鉄道ファンの間でも話題沸騰中です。

歴史と復活の経緯

  • 初登場（2009年～2022年）
    2009    年3月のダイヤ改正で、1000形の4両編成（1058～1061編成）が箱根登山鉄道の車両に準じた「レーティッシュカラー」に塗装され、箱根登山線で統一運用を開始。2020年には台風被害からの復旧記念として、赤塗装と標準塗装の併結編成が小田急線全線を走行しました。老朽化により2022年に運用終了。
  • 復活（2025年～）
    2025    年11月27日より、1066編成を皮切りに「バーミリオンはこね」カラーで再登場。2026年3月上旬までに1063～1065編成も順次塗装変更され、箱根登山線の一般列車はすべて赤い1000形に統一される予定です。

車両の特徴

  • 外観
    鮮やかな赤色の車体は、箱根登山鉄道の3000形「アレグラ号」と同じ「バーミリオンはこね」カラーを採用（※小田急電鉄の通勤型3000形とは異なります）。視認性が高く、観光客にも分かりやすいデザインです。
  • 車内演出
    窓上スペースには「箱根ナビPresents あかいでんしゃフォトギャラリー」として、四季折々の箱根の風景写真を展示。ドアガラスには「箱根フリーパス」や「ODAKYU HAKONE FREE Wi-Fi」など観光サービスのステッカーも掲出され、旅情を演出します。
  • スペックと改造
    ステンレス製の4両固定編成。VVVFインバータ制御による省エネ運転が可能で、耐久性にも優れています。今回復活する編成は、電気連結器の撤去とワンマン運転対応改造が施されており、箱根登山線専用の単独運用を前提とした仕様です。

運行区間と運用の分離

  • 運行区間
    箱根登山線 小田原～箱根湯本間。整備・点検時には小田急線内でも運行されることがあります（初運行は11月26日予定）。
  • 運用の分離と閉じ込め運用
    今回の赤い1000形編成は、電気連結器を撤去したことで他形式との併結運転が不可能となり、箱根登山鉄道の3000形（アレグラ号）との増結運用や、1000形同士の4+4による8両代走編成とは完全に運用が分離されています。ワンマン改造も含め、事実上箱根登山線内に閉じ込められた専用編成として扱われており、小田急本線での通常運用には入らない構造的制約があります。

SNSでの反応（Xより）

  • 喜びと期待
    「待ってました！」「懐かしい！」など復活を喜ぶ声が多数。箱根旅行のモチベーションが上がったという投稿も目立ちます。
  • 思い出の共有
    2020    年の記念運行を振り返る投稿が人気。「1059×4＋1254×6で走った夏が懐かしい」といった熱いコメントとともに、当時の写真を添えるユーザーも。
  • 運用面の考察
    「ワンマン車の赤、やはりきたか」といった運用形態への言及も。4両単独運用への移行や、車籍が小田急のままである点に注目する声もあります。

編集後記

今回の復活は、単なる塗装変更ではなく、観光地・箱根の魅力を鉄道で表現する試みです。視認性の向上、旅情の演出、そしてSNSでの話題性。鉄道が地域の顔となる好例といえるでしょう。また、主な運用は小田急箱根の鉄道線（箱根登山線）の小田原～箱根湯本間がメインで小田急線（小田原線）を走行する機会が少なく小田急箱根に譲渡することなく小田急電鉄車籍のまま運用についているが、小田急箱根への譲渡や小田急箱根が小田急電鉄に吸収合併されるのどちらかになることを示唆しているのではないかと思います。

復活まであとわずか。箱根旅行の際は、ぜひ「赤い1000形」を探してみてください。リアルタイムの目撃情報はX（旧Twitter）や小田急公式アカウント（@Odakyu_PR）でチェックを。

Odakyu’s “Red 1000 Series” Returns! A Splash of Color on the Hakone Tozan Line

Starting November 27, 2025, Odakyu Electric Railway will resume operation of its vividly red-painted “Red 1000 Series” trains on the Hakone Tozan Line between Odawara and Hakone-Yumoto. Once a familiar sight for tourists and a symbolic gateway to Hakone, this special livery train is making a comeback after a three-year hiatus—sparking excitement among rail enthusiasts.

History and Revival Timeline

  • Initial Operation (2009–2022)
    In March 2009, Odakyu introduced four 4-car sets of the 1000 Series (sets 1058–1061) repainted in the “Rhätische Bahn” red, matching the Hakone Tozan Railway’s fleet. These trains were used exclusively on the Hakone Tozan Line. In 2020, following typhoon damage recovery, a commemorative run featured red and standard-livery trains coupled together across the Odakyu network. Due to aging equipment, the red sets were gradually retired, with final operations ending in 2022.
  • Revival (2025–)
    From November 27, 2025, set 1066 will reappear in the new “Vermilion Hakone” color scheme. Sets 1063–1065 will follow in stages through early March 2026, with all regular trains on the Hakone Tozan Line unified under the red livery.

Train Features

  • Exterior Design
    The vibrant red body adopts the same “Vermilion Hakone” color as the Hakone Tozan Railway’s 3000 Series “Allegra” trains (note: this is distinct from Odakyu’s commuter-type 3000 Series). The high-visibility design helps tourists easily identify the Hakone-bound trains.
  • Interior Presentation
    Above the windows, the “Hakone Navi Presents: Akai Densha Photo Gallery” showcases seasonal landscapes of Hakone. Stickers on the door glass promote travel services such as the Hakone Freepass and ODAKYU HAKONE FREE Wi-Fi, enhancing the travel experience.
  • Specifications and Modifications
    These are 4-car fixed stainless steel sets equipped with energy-efficient VVVF inverter control. The revived sets have undergone modifications including removal of electric couplers and conversion for one-man operation, making them dedicated units for the Hakone Tozan Line.

Operation and Deployment

  • Service Area
    Primarily operated between Odawara and Hakone-Yumoto on the Hakone Tozan Line. Maintenance runs may occur on the Odakyu Line, with the first such operation scheduled for November 26.
  • Operational Separation and Isolation
    Due to the removal of electric couplers, these red 1000 Series trains cannot be coupled with other types, including the Hakone Tozan 3000 Series “Allegra” or other 1000 Series sets used in 4+4 formations. Their one-man operation setup further isolates them operationally, effectively confining them to the Hakone Tozan Line. They are not used in regular Odakyu Line services due to these structural constraints.

Reactions on Social Media (X)

  • Joy and Anticipation
    Posts expressing excitement such as “I’ve been waiting for this!” and “So nostalgic!” are widespread. Many users say the revival boosts their motivation to visit Hakone.
  • Shared Memories
    Nostalgic posts recalling the 2020 commemorative runs are popular. Comments like “That summer with 1059×4 + 1254×6 was unforgettable” are often accompanied by photos from that time.
  • Operational Insights
    Observations such as “Red one-man cars—figured this was coming” reflect interest in the technical and operational aspects. Some users also note that the trains remain registered under Odakyu despite being used exclusively on the Hakone Tozan Line.

Editor’s Note

This revival is more than a repaint—it’s a strategic move to enhance Hakone’s tourism appeal through rail. The improved visibility, emotional resonance, and social media buzz make this a prime example of how trains can embody regional identity.

Notably, while the red 1000 Series operates mainly on the Hakone Tozan Line (managed by Odakyu Hakone), it remains under Odakyu Electric Railway’s registry and rarely runs on the Odakyu Line. This operational arrangement—without formal transfer to Odakyu Hakone—may hint at future organizational changes, such as a transfer of ownership or a possible merger between Odakyu Hakone and Odakyu Electric Railway.

With just weeks to go until its return, be sure to look out for the “Red 1000 Series” on your next Hakone trip. For real-time sightings, check X (formerly Twitter) or follow Odakyu’s official account @Odakyu_PR.

 


コメント

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

東日本旅客鉄道E8系新幹線、相次ぐ補助電源装置故障の深層 — 製造メーカー三菱電機の関与と今後の展望／East Japan Railway E8 Shinkansen, the depths of a series of auxiliary power supply failures — Involvement of manufacturer Mitsubishi Electric and future prospects

-
イメージ
東日本旅客鉄道 E8 系新幹線、相次ぐ補助電源装置故障の深層 — 製造メーカー三菱電機の関与と今後の展望 2025 年 6 月 17 日に発生した JR 東日本の E8 系新幹線車両の相次ぐ故障は、東北・山形新幹線に甚大な影響を与え、多くの利用客に不便と心配をかけています。 JR 東日本は、これらの故障が補助電源装置（ SIV ）の不具合によるものであることを公表し、現在も原因究明と対策に努めています。特に、 三菱電機製の半導体素子に損傷が確認 されている ことから、その原因が注目されています。 これまでの経緯と現在の調査状況 前回ご報告した通り、 6 月 17 日には E8 系の 4 編成（ G8, G9, G10, G11 ）で計 4 件の車両故障が発生しました。これら全ての故障において、 補助電源装置の異常が確認されています 。 JR 東日本とメーカーによる詳細な調査の結果、故障が発生した 6 台の補助電源装置内部で、 同部位の半導体素子に損傷が見つかりました。 この半導体素子の損傷が、車両のモーターを制御する主変換装置への電力供給を断ち、冷却装置の停止と回路保護動作を引き起こし、最終的に走行不能に至らせたものと見られています。 現在も半導体素子が損傷した根本的な原因は特定されておらず、気温などの環境的要素を含め、あらゆる観点から鋭意原因究明が進められています。 E8 系補助電源装置と三菱電機製半導体の関連性 今回故障した E8 系の補助電源装置に搭載されていたと見られるのが、 東洋電機製造 の ものと 類似 した なので E6 系 と同様 の 同じ SIV の可能性が高いが、補助電源装置の中にある半導体のチップが途中で変更したのか知らないが、三菱電機製の「 HVIGBT モジュール S1 シリーズ 」です。この製品は 2024 年 12 月 26 日に発売されたばかりの最新のもので、故障が発生した G9 編成の落成が 2025 年 1 月 21 日と比較的最近であることから、この編成から仕様変更により当該製品が採用された可能性が指摘されています。 補助電源装置内部の半導体素子の損傷は、写真からも非常に深刻な状態であることが伺え、専門家からは「爆発」「物理破壊」「焼損」といった表現でその状況が語られています。このような大規模な...
続きを読む

JR東日本の”首都圏シリーズ”の正式名称が判明？／Official Names Revealed for JR East's 'Metropolitan Area Series' Departure Melodies?

-
首都圏シリーズの正式名称について これまでファンによって「首都圏〇番」と呼ばれていた発車メロディーのシリーズに、 JR 東日本が社内で使用する正式な管理名称が存在することが明らかになりました。 その正式名称は「 JRE-IKST 」シリーズです。 各メロディーには「 JRE-IKST- 〇〇〇」という形式で個別の番号が割り振られています。 例：「首都圏 6 番」 → 「 JRE-IKST-006 」、「首都圏 20 番」 → 「 JRE-IKST-014 」 情報源について この情報は、 2025 年 3 月 1 日に JR 勝浦駅で開催されたイベントで公開されたようです。 また、発車ベル使用状況をまとめているサイトなどでも情報が更新されています。 シリーズの特徴 「 JRE-IKST 」シリーズは、 JR 東日本が導入している汎用メロディーです。 従来の「首都圏〇番」という名称は、あくまでファンが区別しやすいように付けたものであり、正式なものではありませんでした。 このシリーズは、駅の放送設備の更新などに伴い、順次導入が進められています。 2025 年 2 月の時点で 32 駅で変更が確認されています。 発車メロディーの変更は、駅の設備の更新と共に行われるため、メロディー変更の初期は、特定の放送設備を持つ駅のみ首都圏メロディーに更新されると考えられていた。 実際、 2 月中旬ごろまでは、パナソニック製の放送装置を持つ駅が、首都圏メロディー導入駅のほとんどを占めていたとされています。 その他 発車メロディーには、この「 JRE-IKST 」シリーズの他に、「 JR-SH 」シリーズも存在します。 これらのシリーズは、スイッチ管理の「 JR-SHR 」シリーズと東日本直属の「 JRE-IKST 」シリーズというように、管理方法によって区別されているようです。 現在、公式管理名称は 001 から 021 までで欠番が無いことから、 3 種類目の音色違い以外では新曲はもう出ない可能性があるとの意見もあります。 注意点 SNS 上の情報は、必ずしも正確であるとは限りません。 公式な情報は、 JR 東日本の発表をご確認お願いするがお問い合わせはお...
続きを読む

令和の発車メロディーについての公式発表／JR East Official announcement about the departure melody of Reiwa

-
イメージ
令和の 発車メロディー についての 公式発表 JR 東日本は、これまでファンの間で「首都圏〇番」と通称されてきた発車メロディーのシリーズに関して、社内での正式名称を「 JRE-IKST 」シリーズとすることを公式に発表しました。 しかし、都市路線で全線ワンマン運転を実施する路線では、メロディーの変更は行われず、ワンマン運転の開始とともに既存のメロディーが姿を消していくことになります。撮影してる側からするとけっこう雑音にあたる上、かかっていたら動画編集でカットするけどね。 令和の 発車メロディー 首都圏シリーズ とも いわれている 「 JRE-IKST 」シリーズ 正式名称 ：「 JRE-IKST 」シリーズです 。 管理番号 ：各メロディーには「 JRE-IKST- 〇〇〇」という形式で個別の番号が割り振られています 。例えば、「首都圏 6 番」は「 JRE-IKST-006 」に、「首都圏 20 番」は「 JRE-IKST-014 」に該当します 。 導入経緯と特徴 ：「 JRE-IKST 」シリーズは JR 東日本が導入している汎用メロディーで、駅の放送設備更新などに伴い順次導入が進められています 。 2025 年 2 月時点で 32 駅での変更が確認されており、メロディー変更の初期にはパナソニック製の放送装置を持つ駅での導入が多かったとされています 。 管理方法 ：発車メロディーには「 JRE-IKST 」シリーズの他に、スイッチ管理の「 JR-SHR 」シリーズと東日本直属の「 JRE-IKST 」シリーズとして管理方法によって区別される「 JR-SH 」シリーズも存在します 。 楽曲の制作 ：各楽曲は著名な音楽事務所や作曲家の協力のもと制作されており、現時点では特定の曲名がなく、管理名称が付与されています 。 JR 東日本による公式発表の内容（ 2025 年 5 月 29 日現在） JR 東日本は、発車メロディーに関する以下の情報を公式に発表しました 。 発車メロディーは駅の放送設備の更新などにより不定期に変更されており、今後も変更や廃止、新設の可能性があること 。 計画に関する事前のお知らせや問い合わせへの回答は原則として行わないこと 。 詳...
続きを読む